広告のお仕事は、理不尽なことに振り回されることが多いのであまり好きではありません。ほとんどのプロジェクトで、もうれつに偉そうな人やインチキな人が登場してイヤな思いをします。ただ、その分雑誌などよりギャラがいいので辛くなったら頭の中でお札を数えて我慢してましたが、それがなければ受ける気になりません。少なくとも、昔はそんな感じの仕事ばかりでした。私がまだ若かったからかもしれません。
ところが、ときどきとっても創作意欲が掻きたてられるお仕事にも出会えます。表現方法や構成について、意見やアイデアを求めてくださったりするとうれしくなるし100点を超えてみせようと頑張ってしまいます。二言目には予算とクライアントという2つの言葉でかわそうとする人が多い中で、自らベストだと思う表現方法を自らの責任において猛烈に熱く追求するようなクリエイターにも、ときどき出会えます。感動しますし勉強にもなります。なぜかこの系統のお仕事の跡形は少なく、係わらせてもらったもののうちわずかしか手元にありませんが、ご紹介します。